貧困問題の解決のために

池田:こうした取り組みを進めるうえで、私がなによりも第一に訴えたいのは、一人一人の人間に本来そなわる「潜在的な力」を十分に引き出すことのできる環境づくりを眼目としなければならない、という点です。  貧困の撲滅といっても、たんに物的・資金的な援助という”応急処置”だけで対処できるものではなく、むしろ長期的な視野に立ったエンパワーメントー…
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生きる意味を見失う人に

池田:仏法の時代を超えたメッセージは、縁起論に象徴されるように、いっさいが縁起、縁って起こっている、すなわちたがいに支え合った存在であると説いているのです。  つまり、そこにはなにひとつ不要で、むだなものはないのです。こう見ると、宇宙が慈悲の当体そのものであり、慈悲を顕在化させた創造的生命体といえるのです。  仏法の慈悲論は、生きる…
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人間の尊厳をいかに守るか

エイルウィン:戦うべき相手は、思想の空白、純然たるプラグマティズム(字実用主義)、富だけの満足、貧の苦痛です。これらに真剣に取り組むことは、人間性の特質としてそなえるべき意識や尊厳を求めている人々の心を受けとめ、応えていくことになるのです。個人の尊厳が全面的に認められ、その結果、基本的人権が認められている本当に人間的な世の中でこそ、自由…
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宗教間の対話

池田:宗教が長い歴史のなかで、いつしかわが身をおおうようになったドグマ(教条)を離れ、その原点に脈打つみずみずしい宗教的生命――哲学者デューイのいう、”宗教的なもの”――を謙虚にそれぞれが見すえていきながら、たがいに「対話」を重ねていくなかで得られる実りは、決して少なくないと思うのです。  かつてトインビー博士は、「今から一千年後の歴…
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言行不一致こそ、最も恥ずべき事

エイルウィン:奉仕の意思と、素質だけでは、まだ十分ではありません。節操も必要なのです。節操とは、言っていることを行動に移すこと、信じる価値観や行動原理と合致した行動をとることです。あることを唱えながら、まったく異なる事を実際に行うことを、節操がないと申し上げたいのです。 池田:分かります。言行不一致こそ、指導者にあってはならないことで…
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人の振舞い

エイルウィン:私が思いますには、基本的なことは言葉が真実であるだけでなく、言うことと行うこととの一貫性も大切なのです。古い格言が言及しているように”範を垂れ”なければなりません。  これが、最善の国民とのコミュニケ―ションでしょう。一家の父親が、その家の家族のためにどのようにふるまっているかを示す以上の、良い例証があるでしょうか。 …
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対話とは

池田:「対話」とは、人格と人格、精神と精神の交流でありそれを通してたがいに深い次元で認識していくものです。いわば、開かれた対話は、人間と人間の真剣な打ちあいといってよい。  モンテーニュは、その著『エセ―』の中で「精神を鍛錬するもっとも有効で自然な方法は、私の考えでは、話し合うこと」であり、それは「人生の他のどの行為よりも楽しいもの」…
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医師の使命

医師は一方で、科学的教養から得た統計的な真理を仕込んでいるし、他方では患者を治療するという義務を負っている。しかもその患者が心の悩みに苦しんでいるのであれば、個人的な理解が必要となる。治療が型どおりのものであればあるほど、それだけ患者の当然の反抗を惹き起すことになって、治癒はいよいよむずかしくなるに違いない。精神療法家はそこでいやおうな…
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自己認識

そもそも自我意識を持つことのできる者はだれでも、自分自身を知っていると、あたりまえのように信じ切っている。ところが自我は単なる自我意識の内容を知っているにすぎず、無意識やその内容はまるで知らない。人間はおのれの自己認識の度合いを、周りの社会の平均的人間が自分自身について知っていることを目安に量るだけで、自分にはほとんど大部分隠されていて…
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おのれの自然 内なる自然

インド人は身体と精神のいずれをも忘れない。ヨーロッパ人はどちらかをつねに忘れている。それができるからこそヨーロッパ人はさしあたり世界を征服したのであって、インド人はそうはしなかった。インド人はおのれの自然を知るばかりか、どの程度にまで自分が自然そのものであるかも心得ている。ヨーロッパ人はそれに対して自然についての科学をもちながら、おのれ…
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来るべき人類の未来へ

永遠の真理は、歴史のあたえられた瞬間にとっては、どの瞬間にあっても真ではないからだ。観念への変成は、いったん休止ののち、ふたたび始まることになる。この天才が永遠の貯蔵庫からもたらした、今のところまるで役に立たないものを消化吸収するには、時を待たねばならない。それにもかかわらず、天才はその時代にとっての治療者なのだ。なぜなら彼が永遠の真理…
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歴史の意味

 ところがここインドでは、かつて何十万回と生まれたことのないものなど、存在しないかのようである。現にこうして生きている一人一人の人間でさえ、過去の茫漠たる歳月に、幾回となく生まれ変わっていたかのようだ。この世界そのものすら、すでに何度となく存在した世界に、新たな再生以外の何ものでもない。インドの最も偉大な人物として、一人際立っているゴー…
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「元型」 個性化とマンダラ

元型はいわばどこにでも現われ、その個々の存在はけっして伝統にのみ依存しているのではない。それはちょうど本能がその種の仲介物を必要としないのに似ている。本能は新しく生まれてくる各個人に所与のものとして与えられており、主を特徴づける諸性質のうち、種と不可分の一体を成している部分である。心理学が元型と名づけるものは、本能のうち、よく現れるある…
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マンダラは円

マンダラは円を意味している。・・・それらの基本的モチーフは人格の中心・いわばこころ(ゼーレ)の奥底にある中心的な場所・の予感である。そこにすべてが関係づけられ、それによってすべてが秩序づけられ、それは同時にエネルギーの源泉である。中心点のエネルギーは、押し止めがたい勢いをもって現れてきて、その人本来の姿になろうとする。それはちょうどどの…
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希望の光 マンダラ

・・・しかもこの補償は意識のなかに統合されたのです。新しい、集合的な性格の象徴も現れましたが、しかしこのたびは秩序の力を反映したものだったのです。これらの象徴には、規矩(きく)や比率や左右対称的な配置が、独特の数学的、幾何学的構造をもって表れていました。それらは一種の車輪の軸のような形を表しており、マンダラとして知られています。ここでは…
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「イルミナティオ」

心のなかにはわれわれが不十分にしか、あるいは全然知らないものがいろいろ存在しているのだ。そしてそれらのものは少なくとも、この自然界のあらゆる事物、究極のところではわれわれの理解を越えている、にもかかわらずわれわれの肉体に極めて執拗に影響を与え続けているあらゆる自然界の事物と同程度には現実性をそなえているのだ。事実、自分の研究対象について…
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「元型」 現在と未来

 国家社会主義も、これら集団心理学的現象の一つであり、集合的無意識の噴出の一例であって、それについて当時私は、二十年近くも説いていた。集団心理学現象の駆動力は、元型的な性質のものである。元型というものはどれも、最高と最低、悪と善とを併せ持っていて、だからこそ、およそ矛盾にみちた働きをするのである。したがって、それが肯定的な効果をもたらす…
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精神病的劣等

どんな精神異常もだしぬけに空から降ってくるわけはなく、かなり長いあいだにわたる潜在状態があるものであって、それを精神的劣等という。民族にはそれぞれの心理があるように、またそれぞれに固有の精神病理がある。それは多くの異常な特徴の集積から成っているが、なかでも際立っているのが、国民全体に蔓延した暗示性である。これについてもまた、しかるべき由…
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無意識は「太古の聖なる」不可思議を

『ファウスト』という作品こそは、今日では教養ある人といえどもはっきりそれと気づかないかも知れないが、初めから終わりまで錬金術的ドラマなのである。われわれの意識は何もかも理解してみずからのうちに蔵めておくというわけにはいかないけれども、しかし、無意識は「太古の聖なる」不可思議をみずからの内にしっかりと刻み込んでいて、適当な機会があればそれ…
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「海」 集合的無意識の象徴

 海は光り輝く表面の下に予想もできない深さを隠しているから、集合的無意識の象徴である。夢見者の背後にあるもの、つまり影のごとき無意識の化身が、ここで潮のようにどっと意識の陸地に侵入したのである。このような侵入は当人には理不尽で説明のつかないものであるから不気味である。それは人格の深刻な変化を意味する。なぜなら無意識の化身の意識への侵入は…
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