みんな誤解を受けた
愚かしい首尾一貫は、小人の神様で、ちゃちな政治家、哲学者、神学者たちが崇め奉っている。首尾一貫などというものに偉大な人間はまったく何の用もない。そんなものに囚われるのは壁に映った自分の影に腐心するようなものだ。今思うことをきついことばで吐き、明日はまた明日思うことを、たとい今日言ったことと一から十まで矛盾しようとも、きついことばで吐け――「これはしたり、それではきっと人に誤解されるであろう」――でも誤解されることはそれほど悪いことであろうか。ピタゴラスは誤解された。それにソクラテスも、イエスも、ルーテル、コペルニクス、ガリレオ、ニュートンも、すべてこの世に生を受けた純粋で賢明なこころの持ち主は、みんな誤解を受けた。偉大であることは誤解されることである。
51p
『精神について』エマソン名著選
日本教文社
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