薬剤の過剰な服用はどうなるのか

デルボラフ:世界保健機構(WHO)が最近出した報告書に、二百十種類の薬剤で全世界の需要を十分にまかなえる、という結論が発表されています。ところが、アメリカなどの豊かな国で、市場に出まわっている薬品は約二万種あり、そのもとになっているのは、二千から三千種のホルモンやビタミンです。遺伝子工学は、現在ですでに危険な状態にある医薬品過多の傾向を促進し、好ましからぬかたちで、拍車をかけることになるのではないでしょうか。
池田:健康と長寿、より以上の活力ある身体への願望は、万人に共通のものといえます。この普遍的願望に便乗して、無数の薬剤がつくられ、巧みな宣伝文句をもって、購買欲をそそっていることが指摘されています。
 日本でも、薬事法という法律によって規制があるにもかかわらず、年々、さまざまな薬剤や健康器具が新しく登場し、売られています。自由主義経済体制では、こうした競争がますます激しくおこなわれていくのは、必然といえましょう。人々は宣伝にのせられて、過剰に服用することになりがちです。また健康上、無用なものまで服用し、かえって害を生ずることも少なくないのです。
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『池田大作全集』第13巻
二十一世紀への人間と哲学
池田大作
J・デルボラフ
聖教新聞社

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